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2021年4月14日 (水)

「純喫茶トルンカ」上・下 八木沢 里志 ~しあわせの香り~

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 JR日暮里駅から御殿坂を下り夕焼だんだん近くの喫茶店でサンドイッチを食べて帰途についた。谷中銀座商店街は猫のいる街として旅のガイドなどで紹介されているが肩透かしを食ったように一匹も出会わすことはなかった。浅草から葛飾柴又を観光しての帰り道だったと記憶している。

「純喫茶トルンカ」:八木沢里志 (上・下)

 商店街から細いわき道を入ったところに「純喫茶トルンカ」はある。「トルンカ」はチェコの人形作家「イジー・トルンカ」の名前を拝借しているのだ。娘の雫(しずく)によるとマスターである父と母が初めてのデートで見た映画がトルンカの特集だったそうだ。

 雫の姉である菫(すみれ)の七回忌を終えしばらくしたころ、姉の恋人だった荻野に雫は偶然出会う。姉は亡くなる前に自分の死を悟ったのか恋人に別れを告げていた。雫は荻野に淡い恋心を抱くのだが・・。
 「おまえが心配なんだよ、文句あっか?」幼馴染の浩太に珍しく心配されてしまった。とんだ借りをつくったものだ。

 トルンカは初見の客はまず気づかない細い路地を入ったところにあり、そこに集う人々にとっては安らぎの時間が流れる陽だまりのような無くてはならない場所である。
 アルバイトの修一を訪ね来た雪村千夏は「前世で恋人同士だった」と告げる。賑やかな雫を巻き込んでの騒動が微笑ましい。
トルンカで編み物に興じる千代子おばあちゃん、美大出身ながら花屋のアルバイトで生計をたてる浩太の天敵、絢子(あやこ)。30数年ぶりに訪れたヒロさんは絢子の亡き母の恋人であったが絢子もヒロさんもその事を知るのはずっと後のことだ。

 孤独や悲しみを抱えた人々の心がやわらかくドリップされていく…。身近にこんな空間があればいいな。 

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